帆船 模型
- john130lucero78
- Sep 25, 2022
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帆船日本丸、日本丸メモリアルパーク、横浜みなと博物館の見どころご紹介! ヘンリー8世時代のイギリスの軍艦。 その後イギリス海軍の軍艦は、エリザベス1世(1533〜1603)の時代にジョン・ホーキンス(1532〜1595)の指導によって大きく進化しています。 1546年にイギリス海軍を編成するためヘンリー8世が設置した海軍委員会は、エリザベス1世時代の1573年に、ジョン・ホーキンスを海軍の財務官に任命しました。 この抜擢は、世界の海を航海した優秀な船乗りであるホーキンスの豊富な経験を買ってのことでした。 イギリス海軍の軍艦の建造と修理を監督する立場となった彼は、それまでの設計方針を変え、船体を細長くさせ、そのかわり船首楼を従来よりも低く小さくして後方まで設置するように改めさせます。 この設計変更の結果、イギリスの軍艦は安定性が非常に良くなり、舷側に大型の大砲を多数装備できるようになります。 同時に、大砲もそれまでの鉄製から青銅製に変わり、射程と命中率が向上しました。 当時最高の性能を持つ大砲は、9ポンド(約4. 1キロ)から18ポンド(約8. 2キロ)の砲弾を1,200メートル先に撃ち込むことができました。 ホーキンスが指導した船体設計の変更と大砲の発達により、船を設計する際の課題は、船首楼や船尾楼に白兵戦を行うための兵士をどれだけ乗せられるかということから、大砲を自在に操作するスペースと砲手の配備場所の確保へと変化しました。 また、白兵戦を行う兵士が少なくなった分、乗員数が減り、船内の居住環境も向上しました。 ホーキンスの改革の影響は武装や人員配置だけでなく、操船性にも及びました。 イギリスのガレオン船は、空気抵抗の大きい船首楼が小さくなったため、大きな帆をバランスの取れた配分で装備できるようになり、それまでより風に向かって航行する能力が向上しています。 また船体形状も進化し、特に丸みを帯びた喫水線部は前部から後方に向かって細くなりました。 これは安定性と高速性を高めるために、非常に優れた形状といえます。 スペインとイギリスの対立 イギリス侵攻のためリスボン港を出港するスペインの連合艦隊アルマダ。 メディナ・シドニア公率いる連合艦隊の目的は、英仏海峡を渡りロンドンを攻略するというものでした。 海軍力を強化したイギリスは、16世紀末になるとスペインと対立するようになり、両国の間に軍事的緊張が生じました。 この対立から起きた戦いは海戦史を塗り替えただけでなく、海戦戦術や船の構造にも一大変革をもたらしています。 当時、フランシス・ドレイク(1540〜1596)をはじめとするイギリスの私掠船は、南アメリカのスペイン植民地で商船や植民地を襲撃し、略奪を行っていました。 帆船 模型 ここに至ってスペイン国王フェリペ2世(1527〜1598)はついに、当時「アルマダ」と呼ばれていたスペイン支配各国による連合艦隊によるイギリス侵攻作戦を行うことを決断します。 スペイン海軍はそれまでの海戦で常に勝利していたため、フェリペ2世はイギリスにも勝てると考え、レパントの海戦をはじめとする多くの戦いで活躍し、当時サンタ・クルス侯爵となっていたアルバロ・デ・バザンに艦隊の編成と侵攻作戦の作成を命じました。 作戦計画の立案に取り掛かったバザンが立てた案は、まず当時スペインに併合されていたポルトガルのリスボンから直接イギリス南東部、ケント州のテムズ河口に向かい、そこに拠点を確保するというものです。 ヨーロッパ最強といわれていたスペイン陸軍の大部隊をその拠点に集結させ、最終的にはケント州経由でロンドンを攻略する計画でした。 これを実行するには、スペインの連合艦隊は最低でも1年間補給なしで行動できるだけの物資を準備したうえで、イギリス艦隊の攻撃に備えて常に一団となって行動しなければなりませんでした。 バザンはフェリペ2世に、侵攻作戦は大型軍艦150隻と400隻の輸送船、それに兵5万5000人を含む9万5000人の人員が必要だと訴えました。 しかしこれを準備するのに必要な予算はあまりにも膨大で、国家財政を破綻させかねないものでした。 そこでフェリペ2世は、予算を抑えるために大型軍艦を127隻に減らし、兵士は、甥であるパルマ公アレッサンドロ・ファルネス(1545〜1592)率いるオランダ駐留軍を当てることにします。 こうしてパルマ公の精鋭軍勢3万人がイギリスに侵攻することとなり、この部隊が乗船するスペイン連合艦隊には、地中海やアメリカに分散していた精鋭艦が集められました。 これに対してイギリス海軍の軍艦は約100隻で、しかもその多くは小型船でした。 また、兵はどんなに集めてもスペイン側に遠く及ばないため、精鋭部隊を集めたスペインは、この戦力でロンドン攻略は充分可
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